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HIRO's Blog

   

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ひろと生物多様性とCOP10 その8 COP10前編

 ●10月9日。 
名古屋へ。 
まだ2週間あるCOP10もその前の1週間のMOP5も始まってはいない。 
けれど、現場の様子を見たり、条約事務局との打ち合わせのために先に名古屋へ。 


雨が降る中、現地調達で購入するものを集めたりして、 
国際会議場についたのはもう午後。 

国際会議場をみて本当にどきどきしたのを覚えてる。 
これからやるぞ!的な。 

その日、会議場の中に入ることを考えておらず思いっきり私服で来てしまった自分はその日の参加はあきらめ、翌日会議場の中に入る。 

まだほとんどだれも来ていない会議場は静かで、展示物も部分的にまだ準備中で、 
いまからまさに始まるのか、と思っていた。 



COP10で自分たちがやろうとしたことは大きく3つ。 

1.ロビイング 
代表団・交渉官などと話をし、議論を行いながら、自分たちの主張を伝えながら、交渉する。 

2、アクション・パフォーマンス 
自分たちの主張内容をさまざまな方法を用いて表現しながら訴えかける。 
代表団交渉官などに直接訴えかけるアクションとメディアなどを通じ市民などに訴えかけるパフォーマンスの2種類がある。 

3.情報発信 
Twitter,HP,ブログなどを用いた情報発信。 
Twitter:youth_cop10 
HP:http://youthbiodiversity.jimdo.com/ 
ブログ:http://ameblo.jp/gakeiki/ 


1日1日みていきたいと思う。 


●10月11日 
MOP5初日。 
開会式含めひたすら会場の情報や雰囲気をチェックし、関東の仲間に伝えていた。 
そしてその夜行われたレセプションパーティー。 
自分たちにはそこでの重要な任務が。 

「アクション・パフォーマンスの許可をもらうこと。」 
会場の中である程度大きなことを行うには条約事務局の許可が必要。 
そのためにパーティー中に、条約事務局のユース担当者と条約事務局長のところに 
突撃しにいった。 


そのときの返事としてはOK。 
ただ、よく検討していく必要があるし、警備の人との相談も必要だということに。 



そして、それから毎日細かく連絡を取りながら交渉をしていくことに。 
この時名古屋にいたのはまだなおとまりえだけだった。 


まりえは名古屋在住なので、なおと二人で行動することが多くいろんな話をした。 


●10月14日 
ぽん、まいまいが朝から到着。 
この日は実は誕生日でしたが、まったく誕生日祝える状態ではなく、 
ただいろんな人から連絡をいただいて、それに返事をしきれず、 
大変申し訳ないことに・・・ 
特にFacebookで海外の友達の連絡が多くて困った。ごめんなさい。 


この日の夜は少しゆっくりご飯を4人で食べた。 
そのときに自分が小さな頃の話やどうして植物を好きになったのか、といった話をみんなが聞いてくれて、その話ができたのが自分にとってすごくよかったと思う。 
改めてなんのために今自分がこの場所にいるのか、 
COP10を通して自分がやらなければいけないことを再確認する機会になったから。 


●10月15日 
この日に東京からたくさんのメンバーが合流。 
いよいよ活動本番っていう雰囲気が漂ってくる。 
世界中のNGOが行っているCOP10参加始めての人のためのイベントTop 10 for cop10だとかっていったイベントに参加したり、みんなを案内したり。 

この日の夜にCOP10に向けたユース戦略会議を実施、 
しかし、条約事務局との交渉で自分はいけず・・・あれ? 

夜のミーティングでは一人ひとりCOP10に向けた想いを語った。 
不安はなかったわけじゃない。 
でも、名古屋に来て世界を目の前にして、 
自分たちでもできることがあると確信した。 
愛知目標について自分たちが調べ上げてきたことはかなりのものであったし、 
他のNGOからも認められてりう。 
人数も多く、自分たちができることの可能性を自分は信じていたし、 
このメンバーでやれる!とそう思った。 



●10月16日 
この日も多くのメンバーが東京から駆けつける。 
この時点ですでに、おそらく人数では参加しているすべてのNGOの中でも最大人数を誇るチームになっていた。 

この日の午前も引き続きの戦略会議。 
でも自分は忙しくて行けず・・・ 

代わりにNGO全体の戦略会議に参加。 
特に愛知目標(旧名:ポスト2010年目標)の部分を追い続けた。 
いろんな海外NGOの人に自分たちのポジションペーパー(自分たちの主張をまとめたもの)をみてもらったし、それに高い評価をもらった。 
愛知目標を追う、海外NGOの人たちとコネクションができたのもこの頃。 

そしてその夜、条約事務局の担当者との交渉の結果。 
オープニングでのユースとして発言の機会を与えられることが決まった。 


●10月17日(COP10前日) 
16日に引き続き戦略会議でNGOとしてどのような意見を主張していくかという部分で愛知目標の提言を続ける。 

そして午後。 
自分たちにとってはじめてのパフォーマンスを実施。 
名古屋の栄にある公園にたくさんの人を集め、自分たちの主張を人文字で作り、 
メディアの人を呼び撮影を行った。 
会場にいた海外ユースの人もつれてきて、インターナショナルな様子も見せつつ。 
「2020年までに生物多様性の損失をゼロに」という私たちの主張をアピールした。 
COP10の中では初のわたしたちの主張。うまくいくかどきどきだった。 
フォト

夕方 
世界中のユースを集めてのミーティングを実施、 
プレナリ―で発表する内容を決めるためだ。 
その結果、感情的に訴えかける前半と、COP10の主要議題に言及する後半にわけることに。 
そしてその後半部分を自分が担当することになった。 
その場で読んでみて、かなり発音がダメすぎて海外ユースから「どうする?」と雰囲気になり、 
必死で練習してくることを条件になんとか自分が担当することに。 

そして・・・ 
そこからはひたすら練習、練習。 
英語ができるメンバーに何度も何度も聞いてもらいながら必死に練習。 
そして壁にぶち当たる。。。。何回練習しても「continues」のイントネーションがおかしく、治らない。 
ええ、そりゃもう治りませんでした。 
海外にいるときも伝わればいいやん。とかって思ってかなり適当な自分の英語の限界をここで知る・・・ 


フォト
短い時間見つけてひたすら練習 

大爆笑されてますが・・・自分は必至です。 
この夜、ひたすらcontinuesを呟き続けました。 
がけ生き内流行語大賞があれば、間違いなくノミネートされるでしょうという具合。 

明日からはいよいよCOP10開幕。 
ドキドキしながらこの日は睡眠。 

●10月18日 
起きてすぐ発表練習。 
そしてそのあとコンビニへ。新聞チェック! 
その結果・・・ 
機能のパフォーマンス、自分たちの主張が4紙もの新聞に載り、中には1面をかざったり、全国版に載るものもあった。 
がけいきが全国にお目見えした瞬間。 
でも、自分たちにとっての勝負はここから。 

そして会場へ。MOP期間中とは打って変わって動い人。 
NGOミーティングに出た後、ロビイング班は会場の中に入り、開会式に備える。 
※NGOミーティング:世界中のNGOが集まり、情報交換やNGOとしての主張作成などを議論する場。毎日行われる。 

開会式では正直もう緊張で気がどうにかなりそう。 
continuesを連呼。 
COP10のテーマソングを歌うMISIAの生ライブやら重要なあいさつだとかもう馬耳東風で集中できない。 
フォト
そして・・・・ 
会議の時間が押しすぎてNGO・ユースの発表の時間がお流れに・・・ 
緊張から安堵と落胆のギャップがでかすぎてどっと疲れが。 

ほかにもたくさんの議題に入れなかったので翌日の午前にもう一度全体会を設けてそこで話すことに。 

このオープニングの裏では、 
by 2020と書いたTシャツを着て会場の入り口に並ぶアクションを実施。 
ちょっと仕掛けるタイミングが遅れたのが残念だがパフォーマンスをやっているのがうちらだけだったので、そこそこ目立った。 
フォト

そして、その日の午後ははじめての愛知目標についての議論の時間。 
各国代表団がそれぞれのざっとした主張の発表を行うだけで、具体的な議論はせず。 
翌日からのコンタクトグループ(小部屋で行う議論チーム)で具体的な議論に入ることに。 


そして練習時間追加のため、その日の夜も宿泊所ではcontinuesと呟き続ける声が・・・・ 

●10月19日 
NGOミーティングに出た後は、再度のプレナリ―での発言に備え、 
はやめに場所をとりに行き発表の練習を行いながら時間を待つ。 

18日もそうだったけれど、待ち時間の体力・精神力の消耗は本当にひどい。 
また流れるんじゃないかっていうのを心配しながら、むちゃくちゃ緊張しながらただひたすら待機。 
そしてこの日も結局発表できず・・・ 

そのあとしばらく凹みました。。。 
この日体調も少し崩してしまったのもこれが原因だったと思う。 

しかし、また金曜に機会が与えられるとの噂。 

この日からコンタクトグループが開始される。 
本当に狭い部屋で自分は体調をくずしていたこともあり、この日は他のメンバーに任せて帰宅。 
けれどこの日からロビイングは本格開始。 
代表団の人たちと終了後や休み時間を使いながら意見交換を行っていった。 


●10月20日 
コンタクトグループでの議論は全部が全部生産的な話ではなく、自分たちがあまり追っていないところもあるので、休憩しながら聞いたり、ローテーションを回すことを検討し始める。 

一方で日本のNGOは自分たちしかいない。 
いても一部だけしかいなく、全部に参加できているわけではないことに気づく。 
日本のNGOとして自分たちがもっている役割が大きいことを知る。 

この場でどの国がどんな発言をしようと自分たちがそれを発信しない限り、 
この議論が公になることはない。 
その責任を自分たちは担っている。 そう感じた。 


実際この場にメディアの人はたくさんいたが、議論の内容がまったくわかっていないし、ひどい時にはそもそも英語をわかっていない。 

会議終わった後に、政府の代表団に話を聞きに言って、それを記事にする。 
日本のメディアの記事はそういう風にできている。 

これでは、問題があろうとなかろうと政府のいいなりの記事しか書けないし、本当に重要な問題点が隠される。 
だから私たちはこの議論の中身や問題点を外に発信する必要があることを改めて感じた。 
しかも、COP10までに準備され、議論されてきた叩き台はむちゃくちゃ無視され、ここだけ議論しましょ、っていうところ以外からがんがん議論し始めて想定外の事態になっていく。 
これは日本政府としてもそうだったみたい。 


●10月21日 
この日は、日経新聞さんのほうからがけいき1日密着取材の日だった。 
日本のユースNGOで中身について活動しているのは自分たちだけ。 
またこういった会議の中身をパフォーマンスなどのメディアに取り上げられやすい手段をつかって発信していたのはほとんど自分たちだけに近かった。 
だからCOP10の中ではいろんなメディアの人から注目されていたし、逆に政府の人からはマークされていたりもした。 
そんな中でのがけいき密着一日取材だった。 
フォト


またこの日は生物多様性交流フェアのステージでのパフォーマンスを実施。 
こちらも別途新聞に掲載された。 
フォト


●10月22日 
朝から記者ブリーフィングを行う。 
ロビーのちょっとしたスペースに記者の人に声掛け、電話掛けをして呼び、 
現在のポスト2010年目標がどうなっているか、その問題点がどこにあるかについて説明した。 
がけいきの名前が載ることが目的ではなく、愛知目標がきちんとした評価を受けてメディアを通し、報道されることが目的。 

この頃には記者の方たちからも愛知目標を追っている人たちという認識をしてもらえ、 
このあたりどうなっているんですか、どう解釈すればいいんですか?などの連絡もよく来るようになった。 
コンタクトグループの議論が終わった後は、記者の方からこちらに来て意見を聞きに着てもられるようになっていった。 


そして運命の日!? 
この日の午後のプレナリー。 

ユースとしてのステートメントの時間。 
アメリカ人の子と自分のふたりでの主張。 
時間としては本当に短い3分程度のものだったし、 
英語も下手すぎるし、プレナリ―の宣言にどれだけの意味があるかわからない。 
けれど、ずっとこの生物多様性の活動やってきた自分にとって、 
こういう場が与えられて話せたことは本当にうれしかった。よかった。 

生物多様性の問題は今取り組まなければ二度と取り戻すことはできない。 
ちんたらやってる場合じゃないよ!もっとこういう風にしなきゃ! 
思ってはいてもなかなか世界に届かない自分の、ユースの声がここできちんと届き、 
議長の方から「留意されました。」と聞いたときはうれしかった。 


発言の後は緊張で震えて、公式記録の人が自分のところにきて名前を書いてくださいといわれたけれど、手が震えて字が書けなかった。 

がけいきの主張が、世界のユースの主張として発信された場所でもあった。 
フォト

その後いろいろあり、この日は帰宅。 

●10月23,24日 
この日も大まか休み。会議自体も23日はあったが、24日はなく、 
息抜きを兼ねて23日の夜にはちょっとしたパーティも。 
体制を整え直したり、書類の整理などに時間を使った。 



この1週間の議論の流れとしては、 
一番を大きなMissionは個別で話し合われ、あまり自分たちが参加可能な場では議論されず、 
個別項目について全体の意見を聞く、決定できるところは決定して揉めるようなら次へ、といった形での進行。この時点ではほとんどなにも決まっていない。 

日本はとにかく合意させること重視で、あまり発言を行わず、発言しても非常に弱い目標を支持する形での主張が多かった。 


EUは野心的な目標を強く掲げ続けたし、一方で中国は本当に低い目標ばかりを主張し続けた。 
事前にはわからなかったことではあるが、会議の中で先住民族グループの人が手を挙げ、積極て発言を行っていた。 

これは通常まずありえないことで、締約国でない人に対してここまで何度も発言権を与え、発言。そしてまたそれに賛同したり、留意する国がいることであの人の意見は最終的な合意には入らなかったとは言え、議論の中にのっかった。これは愛知目標について話したグループのいい特徴だったと思う。 
(一方でABSのグループでは発言できなかったりそもそもNGOが入れないこともあった) 


こうしてはじめの1週間は終わった。 

フォト

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